trajectory

思いついたことや考えたことの記録。ブログの目的は情報の対称化(判断材料の提示、標本収集など)です。雑記やはてブの補完なども。更新はムラあり。

ボールペンについて。

 とある増田*1と、そこに集まった、実に和やかで楽しいブクマたちを見た。
 [B! 文房具] 半端な文房具趣味はいいぞ だ。

200円前後~1000円以内のボールペンが好きだ。

 から始まるこの増田の素性は分からないけど(匿名だからね)、安価で身近なボールペンを主に試し、愛用するあたり、すごく親近感を持ってしまう。ジェットストリーム、エナージェル、Vコーン、ジェットストリームエッジというセレクトもいかす。

 あと「文房具が好きな人」は

言われなくても月に数本ボールペン買ってそうな印象ありますので、高級ボールペン趣味持ってる人って安いのもたくさん買ってる印象ある

 ってくだりに受けた。

 私nowa_s自身も、

万年筆&インク沼の愉悦と、身近で安価な筆記具の趣味は、違う楽しさがあるよね。/ジェストEdgeの、極細なのに滑らか、だけど滑り過ぎないカリカリ感は感動。太いのだとuniball one0.5のくっきり感が読みやすくて好きだ。

とブクマつけたけど、ボールペンは用途ごとにいくつか持っておきたいんだよね。

 伝票や送り状を書くなら証券細字とかの昔ながらの油性ボールペンでぐいぐい書きたいし、アイディアや咄嗟のメモを書き留めるなら、インク切れ・かすれ知らずの水性ボールペン、たとえばVコーンとかがいい。Vコーンはノック式が出てすごく便利。

 ジェットストリームシリーズの新顔、単色ペンのようにシングルノックで使える黒インク増量タイプの新3色ボールペンを、近頃は一番よく使う。
 ジェットストリームエッジは0.28で極細だから手帳用(緑や橙や紫のインクも出してほしい)、ゲルインクのuni-ball oneは油性より太くて鮮やかな線になるので、0.5を目立たせたい箇所、ノートの見出しとかに。
 使い道は特にないけどカラーペンも大量に持っている。きれいな色には癒されるのだ。

 上記リンクのブクマでは、ほとんど筆記具の話ばかりなんだけど、

  • ロロマクラシックのレンガ色 

を挙げてるidがいた。なにそれほしい。システム手帳や革ものも沼だよね…。

 こういう話題は楽しい。

*1:はてな匿名ダイアリー。英語表記のanonymous diary=アノニマスダイアリーを略して増田と呼ばれる。

パソコン買った。

目次

パソコン買った。

 中古の安いやつで、むちゃくちゃ無骨な、いかにも事務用って感じのWindows
 でもネットとテキストエディタExcelが使えるので問題ない。

 これまでの記事は、はてな謹製のアプリを使ってスマホで書いていた。アプリも悪くはないけど、やっぱり長めの文章を書くならキーボード打つのが全然楽。ちなみにアプリは、Android版・iOS版のどちらも使ってみたけど、iOS版のほうが操作性がこなれてるなと感じた。はてブアプリもそうかも。㈱はてな*1内、Android勢が少ないのかな。

PC版のはてなを使ってみた。

 PC版のはてなブログが使えるようになって、スマホのみよりできることの幅が広がった。ので、

 * せめて見た目だけでも親しみやすくと思い、デザインをHandwritingというテーマに変えてみた。手書きジャーナル風でかわいい。

 * 編集画面とプレビューの行き来も簡単で感動。編集にはMarkdown記法というのを使いたいので、勉強しなければ。HTMLタグやCSSも併用できるんだ。こっちは復習。*2

これからすること、したいこと

 しばらくは、ブログの機能のお試しを兼ねて、雑記(日記)をだらだら書いたり、自分がつけたはてブの補完記事を書いたりしていくつもりでいる。あと、前に書いた記事を読みやすく編集したり、追記・補記なんかもしなければ。
 表現の自由系の話や表象炎上案件についても書きたいことはたくさんあるのだが、人が読む記事の形にするにはエネルギーを要するので、そちらはぼちぼちやっていきます。

 今後ともよろしくお願いします。

*1:前株か後株か分からなくなって調べた。前で合ってた。

*2:インターネット中高年会はタグ手打ちができる人が多い。昔はTwitterも高機能なブログサービスもなくて、自分で書くしかなかったから。

妻との会話を5W1Hで始める夫は何がしたいのか?

 タイトルは単なる疑問文で、この記事に答えはありません。ご存知の方は教えていただければ。

 

 今日2022/5/10のはてブで、

 下のサライ記事をおそらく無断転載したはてな匿名ダイアリー(増田)

[B! コミュニケーション] ――この間、家に帰ったら、妻が見慣れないスカートをはいていた。新しい..

と、増田の転載元の

[B! コミュニケーション] あなたの質問に娘や妻がイラッとして反撃してくる理由【娘のトリセツ】1 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト

で、ブコメがわやわや盛り上がっていた。

ついでに記事の続編。

[B! コミュニケーション] 「心の対話」こそが、娘や妻とうまく交流する方法【娘のトリセツ】2 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト

 

 

 ブクマが盛り上がった記事の概要はこうだ。

 人工知能研究者の黒川伊保子さんのセミナーで、

この間、家に帰ったら、妻が見慣れないスカートをはいていた。新しいのかなぁと思って、「それ、いつ買ったの?」と聞いたら、妻がむっとしたように「安かったから」と答えた。うちではよくある展開で、質問への答えが永久に返ってこないし、会話も弾まない。あれは、どうしたことでしょうか。

と男性から質問があったという。その例を引いて、黒川さんが

5W1H型の質問を受けると……脳は、心の対話のために使う回路を遮断し、問題解決型の回路が強く発火する。いわば、戦闘モードに入るのである。

と、5W1H型質問はご法度だと説明しつつ、「なぜ妻は質問に答えず、不機嫌になるのか。なぜ会話が盛り上がらないのか」を女性で科学者の視点から解説する。

 続編では、〈問題解決型の対話(5W1Hのゴール設定で始まり、問題点を洗い出し、解決で着地)〉と〈心の対話(気づきや感情体験から始まり、共感で紡ぎ、新たな気づきや安心感で着地)〉の違いを述べ、仕事上は前者の対話が必要だが、家族との間では、心を通わせる後者の対話が重要なのだ、と、コミュニケーションを円滑にするアドバイスを行う。

 と、そんな感じの、妻子との会話のぎこちなさに悩む中高年男性を読者に想定した記事であるようだ。

 男女観がかなりステロタイプではあるが(まあサライだし仕方ない)、悩める男性へのアドバイスとしてはよさそうに思ったけど、記事やブクマの反応を見ていて、気になったことがある。

 そもそもなぜ5W1Hの質問から会話を始めるのか、ということだ。

 ※念のためだけど、これは単なるwhyの質問で、責めたり揶揄したい訳じゃない。

 

 夫と妻や娘の会話例にすると、男女の諍いというか紅白グチ・イヤミ合戦を煽りかねないので、性別を問わないHさんとWさんの会話ということにするね。

(記事には母と子供の間の例もあったので、会話を5W1Hの質問で始めるのはMさんやPさん、訊かれるのはDさんやSさんやCさんでもいい。何でもいい)

 

 で。5W1Hが気になるHさんは質問し、Wさんは5W1Hについて答える。

 Hさん「それ、いつ買ったの?」

 Wさん「先週の日曜」

 Hさん「どこで?」

 Wさん「駅ビルのよく行く店で」

 Hさん「いくらで?」

 Wさん「7,000円くらいかな」

 Hさん「なんで買ったの?」

 Wさん「手頃でデザインがよかったから」

 Hさん「そうか」(決済方法や誰と買いに行ったのかも訊いておこうかな?)

 

 この会話の目的は何かということが分からん。HさんはWさんのことなら全部知っておきたいだけ?

 それとも、「いつ買ったの?」とだけ訊けば、Wさんが「これ?先週買ったんだ。駅ビルのセールを覗いたら、手頃なのがあったから。かわいいでしょ。あ、君の夏物も買ったよ。薄緑のポロシャツ。似合うといいけど」とか〈心の対話〉に移行して話を広げてくれるのを期待してる?

 

 最初から、5W1Hに変換せず、「見慣れないスカートだね、新しいの?」と気づいたことや思ったことをそのまま訊いたら、質問=攻撃になるような性格や関係性ではむっとされるだろうけど、大抵は

 Hさん「見慣れないスカートだね、新しいやつ?」

 Wさん「そうだよ、先週の日曜に買ったの。駅ビルで」

 Hさん「ああ、休日出勤してたもんね。あの帰り?」

 Wさん「そうそう、あの日ね、…」

 みたいな、まあどうでもいい雑談だけど、敵対的ではない会話になるじゃん。

 

 訊く側が〈心の対話〉をしたくても、訊かれる側が5W1Hやyes/noにしか答えない場合は、たぶんこんなだよね。

 Hさん「見慣れないスカートだね、新しいやつ?」

 Wさん「そう」

 Hさん「そっか。それ、いつ買ったの?」

 Wさん「先週の日曜」

 Hさん「どうりで見慣れないと思った。どこで買ったの?」

 Wさん「駅ビルのよく行くお店」

 Hさん「もしかして休日出勤の帰り?」

 Wさん「そう」

 Hさん「…」

 

 けっきょく、どっかで お互いが5W1H式の問題解決型の対話〉から、〈気づき・共感の心の対話〉に移行しないとならないと話が盛り上がらないなら、最初から気づきや感情で会話を始めればいいんじゃね、と思うんだけど……。

 なんで5W1Hから始めるんですかね。

 

 参考になる意見として、

[B! コミュニケーション] あなたの質問に娘や妻がイラッとして反撃してくる理由【娘のトリセツ】1 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト

 男同士だと例えば映画で「いつ行ったん?」「先週、公開されてすぐ」「どこ?」「池袋」「IMAXか!いいな!自分も見たいけど時間合わなくて」「絶対見るべき、最高だよ」「いや絶対行くわ」とか。回路が違いすぎる。 

というブコメがあった。ふむふむ。

 これも、「いいな!」の言葉で〈心の対話〉に切り替えてるけど、最初から「いいな!いつ行ったん?」とか「自分も気になってるけど時間合わなくて。いつ行ったん?」と〈心の対話〉モードで始めたほうがスムーズな気がする。

 5W1H式の質問で会話を始める人は、まず何かの事実を(事実の内容に特に意味はなくとも)確定させたいのかな?

気になった物の何らか情報が得たくて、「その服何?」が本来聞きたいことなんだけど曖昧だから「いつ・どこで買った?」と答え易い形で情報取りに行くんだよな。他意は本当に無くて、理解してる人には通じる

ってブコメもあった。なるほど、「答えやすい形」と捉えているのか…。

 

 回路の違い、コミュニケーションスタイルの違いで、良し悪しではないんだけど、見てて不思議な感はある。

 ※しつこいけど、揶揄や非難ではない。何がしたいんだろうな、何でなんだろうな、ってだけ。

 

 なお、引用させてもらったブコメについては、idコールで驚かせないほうがよいかと思ってidは載せていませんが、希望/必要があればブクマ、コメ欄等で教えてください。idを付記させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日経たわわ案件の中間報告① 概括と展望

 また月曜日がきましたね。今のところのまとめ。


前説

 炎上案件の構造、骨格

 「企業が、本業の品質以外の部分(広報企画、役員発言など)で、企業としての姿勢や顧客への認識を問われた案件」を炎上案件と呼ぶことにする。

 報道の誤報やデマ、リコールや食中毒、産地偽装などの「本業の品質」の問題とは分ける、ということ。公害や事故発生時(三幸製菓、遊覧船)の対応、労働者の権利の侵害(Amazon花畑牧場等)なども。生命や法的な問題も絡んでくるシリアスな問題だ。これは「炎上案件」で済まない。

 また、当ブログでいう炎上案件は、問題となったのが役員や代表といった企業の顔となる人物の言動によるものに限定する。質の悪い従業員による、いわゆるバイトテロ(先日も弁当屋店員の迷惑行為が報じられた)のようなとばっちりは除く。

 

 それでも膨大な量になって、とても把握しきれない。一週間に一回は起きてそうだ。

 なので、当ブログでは、炎上事件案件の中でも主に「表象」、特に絵やイラストとして表現された女性の表象が絡む案件をメインに取り上げていきたいと思う。

 吉野家のような言葉による表象、ルミネのような実写映像と言葉による表象などは、サブ的な比較材料として捉えていくことにする。

 

 ちなみに「表象」とは、絵や像や言葉や物語と概念を結びつけるものをいう。

 萌え絵という「絵」=表象としての「萌え絵」=萌え絵で表象される「女性・少女」のように。

 絵や像や言葉や物語と、それで表される概念が、表象の働きで三位一体のように結びつく。

 

 5/4の記事で吉野家ケースを取り上げた理由は、実は主に「たまたま時期が近かった」なんだけど、表象の話ではある。「取り込みを狙う女性客層とは、田舎出身の生娘」「吉野家のメニューは、男に高いメシを奢られるような女は絶対食べない」「常連客は家に居場所がない人」という、言葉による表象だ。サントリー社長による「東北熊襲」発言(1988年に「東北は熊襲の産地。文化的程度も極めて低い」と発言して不買運動が起きた。今も尾を引いてるらしい)とかもこれかな。

 

 

日経たわわ広告の概略。

炎上案件の5W1H

 5W1Hという概念がある。

 「いつ、どこで、誰が、なぜ(何の目的で)、何を、どのように(どのくらい)」という、情報を漏れなく把握するための便利な枠組だ。「誰に向けて」も入れた方が分かりやすいかも。

 表象炎上案件では、「いつ」はそこまで論点にならない。歴史や事故・事件が絡むとあるかも(原爆投下の日にディズニーが「何でもない日、おめでとう」とツイートなど)。

 また、「どこで」もあまり意識に上ってこなかった。これまでの広告・コラボ炎上案件にはあまり見られなかった日経たわわ広告ケースの特異性は、「どこで」つまり広告媒体が着目され、更に、主体としての広告媒体の姿勢が問題視されたことだ。

 

 赤十字と宇崎ちゃん(第一弾ポスター)のケースでは、「赤十字が、献血者募集のために、不特定多数に向けて、献血未経験なんスか?ひょっとして…注射が怖いんスか〜?と煽る巨乳女子の萌え絵を使って、PRした」。

 赤十字という公共公益団体が主体であること、絵に含まれるMG要素に加え、献血経験がないことや注射恐怖症の人を煽るような文言が問題視された。場所は赤十字献血室だから、主体と一緒。

 

日経たわわ広告はなぜ問題視されたのか

 「講談社(ヤンマガ)が、漫画『月曜日のたわわ』の単行本/連載を、販促・知名度向上のために、ミニスカ制服姿の巨乳女子高生の萌え絵を使って、広告した」。これは普通、問題にならない。これがダメなら広告は死んでしまう。

 ただ、ここで「どこで」「誰に向けて」が効いてきた。広告の掲載が、「日経新聞朝刊の全面で」「日経閲読者(日経新聞のステータスを考えれば、日本社会、社会の構成員の不特定多数)に向けて」だったから。

 日経たわわケースでは、主語が日経になってしまった。「日経新聞が、ミニスカ制服姿の巨乳女子高生の萌え絵を、講談社のソフトエロコメ漫画による広告収入を得るために、全面で、掲載した」。そのことによって、企業としての認識・姿勢が問われた。

 

 MG要素の濃度により、MG要素の感知に個人差があり、表象の働きを認識しているかどうかにも個人差がある。その組み合わせが、もともと個々人が持っている価値観と組み合わさり、多様な意見が出力される。

 「日経たわわ広告」は、高校生という未成年に性的視線を向けることの是非、性的な要素のある絵なのかという判断、制服姿の女子高生のアイコン化、広告される作品(表現の自由)と広告(表現の自由の制限)の関係など、論点が多く、複雑なケースになっている。

 

 ※「何の目的」について。たとえば高校の生徒募集や制服メーカーには、たわわ絵は採用されないと思う。コスプレ用品とかの趣味系、イメクラとかの性風俗産業なら採用はあると思う。ちょっと刺激は弱いけど。「どこで」については、たとえば同じ講談社週刊モーニング月刊アフタヌーンの雑誌内広告だったら全く問題なかったと思う。BE・LOVEやデザートなら、たぶん掲載されなかったと思う。読者層が全然違うから。

 

で、MG要素って何なんだよ。

 SYNODOSに掲載された調査の表現だと「男性目線のいやらしさ」。「男性の性的視線」「男性向けのえっちさ/エロさ」、Male Gazeと言ったりもする。いわゆる「まなざし」。

 これは説明が難しいのだけど、幸い、日経たわわ広告の場合は使えるデータがある。田中辰雄氏が行った意識調査だ(SYNODOS掲載)。 

「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS

 ※上記記事よりid:nowa_s作成。

 

 つまり、この反応の差をもたらすものをMG要素と呼ぶ。学術用語ではなくて、自分なりの考察や説明の便宜のために作った、Male Gazeの頭文字語だ。

 MG要素を感知するメカニズムについては、今後の記事で書いていきたい。書けたら。

 今は「そういうものがあるのだな」くらいに捉えておいて下さい。


MG要素の判定

 MG要素が一定以上高いまたは低いときは、<s>男女で</s>多くの人の反応が一致するため、あまり問題になりづらい。問題になるのは主に、中間に属する場合だ。明確な基準や測定法が確立しているわけではないので、意見や感覚による反応が分かれやすいし、他人の意見や感覚が分からない。

 反応は個人差なのだが、個人が集まって集団になると傾向に性差が出てくる。

 

 MG要素・高

 アツギケースでは、薄暗い部屋でメイド服姿の少女が自らスカートを捲り上げ、タイツに包まれた太ももを見せている絵など。25点あったイラストの中でも、他のイラスト群より早いタイミングで非公開になった。『月曜日のたわわ』単行本4巻の表紙のように、「胸を後ろから両手で鷲掴みされ、驚いた表情をする女子高生」の絵だったら、たぶん日経の広告審査を通らなかったと思う。

 

 MG要素・低

 アツギケースでは、暖かそうなタイツを履いた女の子が笑顔でジャンプしている絵など。女性向けファッション誌やコミック誌に掲載されていても違和感のないイラストも実は多かった。

 他の類似ケースでは、三越艦隊これくしょんのコラボ案件など(今年で7回目だったらしい)。

 もうあるのかは知らないけど、ウマ娘が女性向け商品とコラボしたらここになると思う。ウマ娘はもともと、馬主感情に配慮してMG要素が薄いので。紅茶飲料を体液に見立てたりするような非常識なファンが少ないのは、こういうとき安心できそうだ。

 前記事にも書いたけど、「ウマ娘基準」とかあってもいいかもしれない。「この絵、もしウマ娘なら、馬主さんに見せられる?」みたいな。

 

 MG要素・中

 アツギケースの多くのイラスト。見る人によってはいやらしい、見る人によっては特別いやらしくない、という、判断が分かれるイラスト群だ。

 日経たわわ広告の絵もここ。新聞朝刊の広告として許容範囲になるよう、かなり性的要素を抑え、仄めかしに留めようとしているけど、それでもやはりMG要素を感じる人はそれなりにいた。上記の表のとおり。

 

萌え絵のとりあえずの定義。

 「萌え絵=MG要素が一定以上含まれる、オタクっぽい今どきの絵柄で女性や少女の姿態を描いた、漫画・アニメ的な絵」。このブログ、及び私の中での定義です。

 男性や少年の姿態を描く萌え絵も存在はすると思うが、話が広がりすぎるのでいったん措いておく。

 

 ところで、この「オタクっぽい」というのも、言葉による説明が難しいのだけど…

  •  凹凸や陰影が目立たずなめらかで、幼くあどけない印象の顔。
  •  髪や布の描線が繊細で美しく、タッチに強弱が少ない。

 みたいな、濃くて重くてリアルな感じの劇画風、筋肉を強調したツンツン髪の少年漫画風、瞳に星が飛び交う古の少女漫画風、簡略化された絵柄のエッセイ漫画風、オシャレ雑誌のコラムの挿絵風…などとは違う、最近主流の絵柄ということ。

 何かすっきりした説明法や用語があればぜひ教えて下さい。

 

萌え絵への反発・拒否感はオタク嫌悪から?

 萌え絵は基本的に、MG要素を含むだけの、若い人が好きそうな「オタクっぽい今どきの絵柄」だ。だからこそコラボや広告に採用されるし、だからこそ捉え方に齟齬が出れば炎上案件になる。

 画風が古くて高MGの、たとえばなめくじ長屋奇考録というサイトで収集されているような昭和エロ劇画的な絵柄だったら、広告への反発・拒否感はこんなもんじゃないと思う。

 オタクっぽさが問題なのではなく(それは既に一般的だ)、MG要素、男性目線のいやらしさが問題だということ。

 

 

日経たわわ広告の影響

ハトクロ

 日経「たわわ」広告に絡み、よく分からない経緯で胸の大きな女性向けアパレルメーカーのハトクロが新たな炎上案件となった。謝罪対応済にも関わらず継続中だが、代表の法的措置発言で少しは落ち着いた…のかな?あまり経緯は追ってない。

 ①「たわわ」の絵は、性的じゃない私たち

 ざっくり説明すると、ハトクロ代表の黒澤さんは、たわわ広告絵にMG要素を感じなかった43.9%の女性群に属する。表象の働きを認識している。

 「たわわ絵は性的ではない」=「たわわ絵のように胸の大きな女性も、それだけでは性的でないと解釈。

黒澤美寿希 | Mizuki Kurosawa(Le Guillarm) on Twitter: "どんな性でも性的な魅力で異性を応援したってよくない? そしてわたしにはそもそもあの広告が性的とは感じられませんでした。 胸が大きい女子高生は実在するし、制服をミニスカートで履きたい!って方も多くいると思います。実際、わたしもそうでした。"

 

 「未成年含めて(本人の意思で)異性を性的な魅力で応援してもよい」「未成年を性的に見ることの何が悪いか分からない(外に出さなければ)」という思想。たぶん。

 人と違っても、自分の思いや考えを率直に言う。話し相手の負の感情が届きづらい。怒りにもしれっと対応、涙には「泣かれても…」と反応してしまいがち。黒澤さんは、(私と同じ)宇宙人タイプだと思う。たぶん。

 

 ②「たわわ」の絵は、性的に見られる私たち

 ハトクロに対して苦言した顧客、黙って離れた顧客は、MG要素を感じた45.6%の女性群に属する。こちらも表象の働きを認識している。

 「たわわ絵は性的である」=「黒澤さんは、胸の大きな私たちを、たわわ絵のようにMG要素を多く含む存在、男性に性的に見られるための存在だとみなしている」と解釈。

 これまではマイノリティの女性しかいなかったハトクロの世界に男性が侵入・乱入してくることに反発するも、非当事者と思っている男性に「どうせ顧客じゃないくせに」と当事者性を否定され、更に激しく反発。

 

 ③「たわわ」の絵は、俺らの入場許可証

 侵入・乱入した男性たちは、MG要素を感じない多数派(68.2%)のAと、感じ取る少数派(22.5%)のBに分かれる。

 Aは、萌え絵そのものにMG要素=「男性向けのえっちさ」「オタクっぽさ」が含まれることに無自覚なまま、その濃度がさほど高くはないために「たわわ絵は性的ではない」と感じる。言い換えると、「自分たちオタクの男向けの(えっちな)絵だが、脱いでもないし、取り立てて性的というほどエロくない。」

 MG要素に気付くBは、「自分たちオタクの男向けのえっちな絵だ。しかしエロくて何が悪い?」

 

 どちらも、表象の働きを無意識下では認識している。意識の上では、認識しないCと認識するDに分かれる。割合は不明。

 C「絵は絵、漫画は漫画じゃないか。現実とは別だ」D「現実の女性には、たわわの女の子のように、男を性的に応援したがっている人もいる。たわわの女の子のように、現実の未成年を性的に見てもよい。見るだけなら」という反応になる。

 男性たちAとB、CとDは、お互いスタンスが反対にも関わらず、お互いを否定することはしない。が、批判的な顧客のことはそれぞれの根拠で否定する。

 

 いずれも、黒澤さんがたわわ絵を「性的と感じない」と言及したことで、萌え絵であるたわわ絵に含まれる「男性向けのえっちさ」「オタクっぽさ」は女性にとって許容範囲内だと認識。表象の働きにより、オタク男性もハトクロの世界に招き入れられた、入場許可証をもらった、と感じ、当事者性を得る。

 萌え絵という入場許可証を持つ当事者として、自分の当事者性を否定する従来の顧客に激しく反発。

 ここまでの心の動きが言語化されている訳ではないため、批判的な従来の顧客の当事者性を否定しようとして、「お前らどうせ顧客じゃないくせに」とジャッジする。

 入場許可証である萌え絵は、「男性向けのえっちさ」と「オタクっぽさ」を併せ持つ絵画表現であるため、入場許可証の交付への反対に対して、「少しのエロさも許せない性嫌悪」「絵を弾圧する表現の規制派」「オタクの敵・フェミめ」と感じる。

 そして泥沼へ

 こういう①②③の三者の流れに、様々なスタンスの顧客・外野が加わり、未成年を性的に見ることの是非、内心を(視線や絵や言葉で)表現すること、胸の大きな女性がマイノリティであること、国連機関の関与や報じたメディアへの反感などがいろいろごちゃごちゃになって、泥沼の戦場になっているようだ。

 終息、するのかな。

 

 ※ちなみに、女性で男性向けエロや萌え絵が好きな人はわりとB✕Cのパターンが多い気がする。

 絵の中のえっちな女の子はえっち、現実の女性は女性(自分は自分)、って感じで切り離している。アツギの女性担当者もこのパターンだったのでは、と推測している。

 ただ、作品ならそれで全然構わないのだけど、萌え絵を使った広告では、表象が強く働くんだよな……。

 

本編への反応

 広告は漫画『月曜日のたわわ』新刊発売告知と販促のためのものなので、日経たわわ広告が話題になったのをきっかけに新たに手に取り、読んだ人は多いと思われる。1巻相当分が無料公開されてたし。

 ただ、漫画作品としては、女子高生や新人社員に向ける巨乳フェティッシュを、荒唐無稽な有り得ないエピソードで描いたセックスファンタジーなので、万人受けする作風ではない。

 お好きな人がひそかに楽しむ漫画ならともかく、一般的な老若男女の目に触れたらかなりキツい反応(「気持ち悪い」「キショい」とか)が返ってくると思うし、きてた。

 それは講談社の広告媒体選びの誤りだったと思う。『たわわ』という作品を届けるべきではなかった人にも届いてしまい、貶されなくてよかったのに貶されてしまった。炎上狙いだったなら知らんけど。

 

 これはハフポストの取材への回答(引用元の記事は下記にリンクあり)。

ネット上で相次いだ批判を踏まえ、講談社はハフポスト日本版の取材に「この度の広告は新たな読者開拓のため新刊発売に合わせて出稿いたしました。いただいたご意見については真摯に受け止め、今後の宣伝展開に関して十全の配慮をしていきたいと思います」と回答した。

 

議員とかの反応

 なんか満面の笑みで「たわわ買ったよ」アピールをした男性参院議員(比例)がいた。アピール勢には女性市会議員もいたらしい。選挙は近い。

 この行為が批判されたとき、「漫画を読む(買う)だけで非難されるのか」といった反応があったが、実際の議員の行動は「読む(買う)だけ」ではなく、「読んだ(買った)と写真つきでネットに投稿し、アピール」だ。

 その行為をどう評価するかは別として、「買う」「買ったとアピール」は区別をつけるようにしたほうがいいと思う。

 それをごっちゃにすると、思想と表現、内心と行為の違いも分かりづらくなる。

 

展望

 たわわ案件は継続中だ。

 日本経済新聞社は当初、ネットの批判に答え、ハフポストの取材には「様々なご意見があることは把握している」と回答した。

 が、その後明らかとなった、国連女性機関がアンステレオタイプアライアンスの共同設立者としての立場に基づいて送った抗議にどう答えたかは、外野の我々には知らされていない。

 

「月曜日のたわわ」全面広告を日経新聞が掲載。専門家が指摘する3つの問題点とは? | ハフポスト NEWS

より引用。

日経新聞の広報室はハフポスト日本版の取材に「今回の広告を巡って様々なご意見があることは把握しております。個別の広告掲載の判断についてはお答えしておりません」とコメントした。

日経新聞はUN Women 日本事務所と連携し、ジェンダー平等に貢献する広告を表彰する「日経ウーマンエンパワーメント広告賞」を主催するなど、広告のジェンダー平等化を推進する立場に立ってきた。

 

国連女性機関が『月曜日のたわわ』全面広告に抗議。「外の世界からの目を意識して」と日本事務所長 | ハフポスト NEWS

 

 日経新聞社が、社として共同プロジェクトを進める相手、しかも国連機関の抗議をガン無視・黙殺することはあり得ないので、連休明けから遅くとも夏ごろまでに日経は態度を明らかにするのではないかな、と思う。

 国連女性機関との共同プロジェクト、「日経ウーマンエンパワーメント広告賞」の第3回が控えているはずだからだ。昨年実施された同賞の第2回は、5月に募集開始で8月締切、9月に結果発表、11月に授賞式だった。

 この広告賞が中止になったら、そういうことなんだな、とは思う。国連女性機関との連携を解消し、アンステレオタイプアライアンスを抜けるんだな、と。自分としては、日経がその道を選ぶとはあまり思ってない。

 

 参考↓

日経ウーマンエンパワーメント広告賞 | 日経アドネット

第2回日経ウーマンエンパワーメント広告賞が決定:日経xwoman

第2回「ウーマンエンパワーメント広告賞」受賞作、優秀作を一挙紹介:日経xwoman

 

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ブクマへ。

 当ブログでは、「意見の内容」への反応はidなし、「特定の人」への反応はidありでの引用を基本としています。

 idありは、何かの感情表明ではなく、単に「その人」あてというだけです。

 ご意見ありがとうございます。

 

勝手に怒ってろというスタンスだと相互理解には遠いと思う。露悪的な人間にも一定は性善説で対話しないと、自分も武器商人になってしまうよ。「なぜ鬼になってしまったのか」を理解しようとするのが大事だと思う

 ご忠告ありがとうございます。

 言葉に含まれる負の感情を受け取りにくいというだけで、言葉の内容はいちおう受け取ってるつもりではいます。相手が怒ってても、泣いてても、好意的でも、ニュートラルな感情表現でも、同じことを言ってるなら同じように受け取る、ということです。

 記事でいう宇宙人は、負の感情表現について、相手も自分と同じように対処すると考えがちなところがあります。涙による罪悪感で相手をコントロールしたり、怒鳴って威圧して言うとおりにさせたり、「そんな子は嫌われるよ」と脅したりはしません。こっちが怒ってるのは怒ってるだけ、泣いてるのは泣いてるだけ、嫌いなのは嫌いなだけ、です。

 他の人が対人関係で宇宙人的に振る舞ってるのを見るとハラハラするんですが、自分のことはどうにもです。

 鬼・悪魔系の人が「なぜ鬼になってしまったか」は、理解できればとは思うのですが、なにぶん拒絶感があって理解が進みません。今のところ、実態の観察どまりです。

 

怒りの感情は素直に書いたほうがいいと思う派です。感情を感情として自覚的に書いた文章に「お気持ち」みたいな揶揄は通じない。半端に理論武装して本筋以外でツッコミが大量発生してるケースをわりとよく見る印象

 感情は感情、理屈は理屈として、分けた文章のほうが読み手に伝わりやすいはずというのは理解できるのですが、不器用なもので、長文を書くときはこういうスタイルのままだと思います。重ねて、ご忠告ありがとうございます。

 

この場合の当事者性を持つってのは、ネット上に機微情報(自分は胸が大きな女性である)をカムアウトしなければいけないってことなので、不問にする空気を形成しないとまずいことになる。マイノリティに不利なんだよ。

 「お前は巨乳/ハトクロの客じゃないくせに。貧乳の嫉妬」みたいなジャッジをされたら、それを言われたほうが否定する(自分は当事者だと証明する)には、自分のマイノリティ性を明らかにしなければならなくなりますもんね。

 なので、二重のジャッジ、「お前は巨乳じゃないくせに」と「胸の大きな女/ハトクロの客でなければ口出しする資格はない(当事者以外は発言するな)」を無効化していくことが大事かと思っています。

 「ジャッジする奴は無視でいい」みたいな感じで。

 

表現の自由は公権力からの自由のみを指すと本当に思ってるのなら「誰が何を語れるのかというのは、基本的には言論の自由表現の自由です。」という発言は出てこないだろ

 言わんとする趣旨がうまく掴めませんが、ちょっと説明しますね。

 誰が何を語るのも、書くのも描くのも、そもそも全てが自由です。それは公権力に「その表現は犯罪(有害)だ」として制限されるべきではありません。ただ、言論含む表現が他者の権利と衝突するときは、公共の福祉を考えて調整する必要が出てくるということです(名誉毀損著作権侵害など)。

 

 前に書いた記事ですが、よければお読みください。

精神的自由の内と外。 - trajectory

 突っ込みどころがあれば教えてくれると助かります。

 

id: kingate

殺す、はアンタが言い出した表鬼だからだよ俺が。俺は「殺されるまで俺のしたい表現を止めないよ」の人。幸いなるかな俺は表現で飯を食ってるのでそこまでは至らないけど、金が絡まないなら殺されるまで止めないよ。

 kingateさんが名乗られるのは自由ですが、私から見える範囲のkingateさんは『表鬼くん』ではないです。「軍団」的な感じや、イキった攻撃性が薄いので。

 したい表現は、世界中を敵に回しても、それこそ殺されるまでする、のが純粋な表現の自由だと思います。自由は厳しい。

 ただ、いつでもどこでも許される訳ではなく、特に、創作作品そのものを届けたい訳ではない相手にも届いてしまう広告・PR案件では、広告の受け手と作品の作り手、双方への配慮と敬意が必要だと考える、というのが私のスタンスです。

 大体の案件では広告屋が悪い。と思ってます。

 

id:hisawooo

 LARMEの話、面白いですよね。LARMEの読者や頓痴気ちゃんのファン、衣装のブランドのファン的には面白がってる場合じゃないんでしょうが。

 (あの服はあんな着方のための服じゃない。デザイナーへの冒涜だ、みたいな怒り方の人もいました)

 私もファッションには疎いです。お話の機会をお待ちしてます。

 

---追記。2022/05/09 16:36

 文意が変わらない範囲で補足。

 目次もない長文で読みづらいのはすみません。いずれパソコン買ったらなんとかしたいです。今はスマホしかない。

 

---追記2。2022/05/10 1:22

 文章を少し編集(場所の入れ替えなど)。ブコメの指摘を受け、黒澤さんのツイートへのリンクを追加。

 

 

ジャッジと当事者性、はてブの皆さんへのお礼など。

お礼

 id:ruin20さん、ともあれご対応ありがとうございました。おかげで、自分の考える「ジャッジ」「当事者性」について、考えが整理できてきたように思います。

 

ジャッジとは。分類と対処

 ここでいうジャッジとは、「主に当事者性を否定するために行う、他者に対する根拠のない決めつけ」を言います。肯定文と否定文の2パターンあります。

 ジャッジの対象は個人や特定少数の場合と、不特定多数の集団の場合があります。

 また、内心の決めつけと、属性の決めつけがあります。

 

「○○は、□□だ」のパターン。(肯定文ジャッジ)

 例:「叩いてる奴はどうせ嫉妬してるだけ」「あいつは□□(なんかムカつく嫌いな属性)だ」

 問題点:言われた○○が相手に対し、「嫉妬じゃない」「私は□□ではない」と証明することは難しく、時に悪魔の証明になります(やってないことや内心は証明できない)。

 対処法:相手に「私が□□だと証明しろ」と要求するのが楽ちんです。それか、「勝手に言ってろ」と無視。

「○○は、■■ではない」のパターン。(否定文ジャッジ)

 例:「叩いてる奴は本当の客じゃない」

 問題点:言われた○○は「私は■■だ」「私は客だ」と証明すれば済みます。ただ、相手が卑劣(アンフェア)な場合は、「そんなもんじゃ証明にならない」といくらでも証拠を要求してきて、終わりません。「お前がそうでも他はどうだ」とか。

 対処法:基本的に無視、あるいは「言ったお前が証明しろ」で十分だと思います。相手には証明できないからです。 

 

ジャッジのパターンに共通すること。

 根拠・判断材料の提示をしません。そもそもそんなものを持たないからです。

 ジャッジされる方は、ジャッジする奴をまともに相手にすると疲弊します。

 「言ったお前はそのジャッジが正しいか証明できるのか」と聞く、または「あいつ(お前)はジャッジ野郎だ」と指摘する、あるいは、無視して関わらないのがよいと思います。

 

ジャッジされた人の反応と当事者性

 ジャッジされるとめちゃくちゃ腹立ちます。だいたい合ってないし、合っててもだし。

 自分で自分はこうだ、と規定するのはよくても、自分をさしおいて他人に自分を規定されるのは、自分という自分の当事者性を否定されることになる。褒められてるようでも自分の自己認識と違うと、別に嬉しくなくて微妙だったりする。「君はいいお母さんになりそうだね」みたいなやつ。

 ジャッジするやつはバカ、ジャッジしたら負けって概念が浸透すればいいんだろうけど…あ、それが「バカって言うやつがバカ」か?「私がバカだと証明してみろ」つって証明されたら辛いけど。

 

 「当事者性の否定」というと、「誰が何の当事者なのか」ということのジャッジと、「あいつは○○じゃない」という、アイデンティティ、自分が自分の当事者なのに他人に自分を判定されることのジャッジが入り混じった感じがして、誤解を招きやすい(意図がスムーズに伝わらない)感はあります。

 

 炎上でよく発される「フェミは顧客じゃないくせに批判する」、赤十字のPRなら「フェミは献血もしないくせに」という当事者性の否定は、「フェミは顧客(献血者)じゃない」という決めつけと、「顧客(献血者)だけが批判できる」という決めつけの、二重のジャッジになっている。

 id:ruin20さんが私あてに書かれた記事も、そういう混乱の中から生まれた気がする。

 既にこういう概念についての言葉が存在するとか、もっと分かりやすい表現があれば、教えてくれると助かります。

 

id:nowa_s記事の主要な論点(主張)はジャッジか

ハトクロとアツギと吉野家と。 - trajectory

午後ティー、ルミネと、三回目の標本収集。 - trajectory

 において、ジャッジは論点(主張)でなくはないですが、一つの前提に過ぎません。

 「ほら、これがジャッジの実例だよ」と取り上げたid:ruin20が長文を捏ねくり回さず、「そうだが何が悪い」とかあっさり反応してれば別に誰にも論点視されなかったと思います。

 知らない人や不特定多数の集団の属性をジャッジするのが不可能なことなんか、考えればすぐ分かるはず。なのになぜしてしまうのか。

 「ハトクロ、アツギ、吉野家」の記事は、当事者性を否定される(ジャッジされる)怒りとともに、なぜ彼らはそうするほどの動機を持つのかへの疑問を投げかけたつもりの記事でした。

 

id:yatimasan

元記事は「なぜ一見無関係な男性が乱入するのか?」が主題と思ってたけど、違ったのね/アツギに無関係っぽい男性も当事者。たわわの件に日経読者以外が乱入するのと同じ/当事者性の否定は不毛よ

 全部おっしゃるとおりだと思います。あくまでも「ジャッジ」の観点から見たときは、主張が「当事者が非当事者と決めつけることの可否/是非」になったということです。

 誰が何を語れるのかというのは、基本的には言論の自由表現の自由です。他者について語るときは慎重さが必要だと思いますが。

 

 いろんな人に読まれる文章を書くの慣れてなくて、つい自分が書きたいことを書きたいように書いて終わってしまうので、「自分はこういうふうに読めた」「そんな読み方はしづらい」といった感想は大変参考になります。

 前の記事は、怒りの感情と、怒りの反応としての反撃的ジャッジのダブスタ性に目がいった人が多かったようで、そこは反省点です。

 言い訳じみますが、女性服や女性用レッグウェアの客層は女性に限定されるといってよく、男性は客として期待されていない、というのは、一般論としては妥当性が高いと思います。

 また、アンケートを取るなどの方法で、ある不特定多数の人の集団の傾向を測り、言及することは一般的です。

 判断材料や一定の根拠のある言及をジャッジと呼ぶべきか疑問ですが、まあ断言は避けたほうがいいですね。

 

 ジャッジの是非(他者をジャッジしてよいか)は、大抵の人は共有している見解・主張だと思います。「すべきでない」です。ジャッジの可否(他者をジャッジできるか)はその遥か以前、主張とかそういうレベル以前の問題です。できません。

 ついジャッジしてしまう動機については、今後の記事で考察していきたいと思います。

 

---

はてブへの反応。

 いくつか、ブクマに反応させていただきます。

 当ブログでは、「意見の内容」への反応はidなし、「特定の人」への反応はidありでの引用を基本としていますが、当ブログ外の記事(今回では私nowa_sに言及したid:ruin20さんの記事)のブクマへの反応は意見の内容への反応でもidをつけています。

 idありは、何かの感情表明ではなく、単に「その人」あてというだけです。

 

「自分の好きなもの(萌え絵等)が貶されていて、どんどん規制しようとしている人達がいる」となるとケンカになるよね。その商品の客かどうかはあんまり関係ない。

抑圧されてきたオタクコンテンツを表に出せるようになったことが強烈な麻薬になっているから、出してはいけないものを表に出せないとなるとすぐに拒絶反応が出る。更に長く醸成されてきた女性差別も上乗せされてる

萌え絵が炎上しやすいのは「オタク的なモノを守りたいから」と解釈するのが自然と思う。過去のオタクバッシングが背景。表現の自由理論武装するのは大筋間違ってないと思うが、一部が先鋭化しているのは事実やね

 そこなんでしょうね。俺たちの視界から萌え絵を減らすな!一歩も引くな!消し去られるぞ!という感覚なのかもしれません。

 このブログの目的として、世界から萌え絵を消し去りたい訳じゃないんだ、ただ(性的要素の程度などに応じた)適切な棲み分けをしたいんだ、ってことを伝えていければと思ってますが、棲み分けの提案自体が許せないとなると先は遠そう。

 世界から萌え絵が消えたら私も嫌です。

 

「党派性に囚われてる」と言いつつ自分は相手をただの萌え絵嫌いと思ってる人はよく見る。最近はこれに「奴らはオタク差別全盛世代」というのが加わった。

発言や中身がでなく、絵を理屈つけてNGにされるのが困る。延焼範囲が広いので表自戦士が来る。あなたはOK/NGが当り前に簡単に区別できると思ってるかもしれないが、社会に基準は共有されてない。共有すべきはお気持ち

 オタクであれば区別が簡単なものは実際にあって、プリキュアはエロく描かれてるからNGと思う人は殆どいないだろうし、秋葉原にあったというおっぱい丸出しガールズの広告がOKと思う人も殆どいないと思うんですよ。非オタクには区別がつかないかもしれないけど。

 エロ度が中間くらいの絵、見る人によっては…?の絵が広告・広報案件に採用されると、明確な基準がある訳じゃないので人々の意見や感覚的が分かれやすく、炎上しやすくなる気がします。

 

 「党派性」って言葉の意味、実は私はよく分かってないんですが、自分と違う立場の奴はこういう奴だと決めつけるのはあまりうまくないですよね。

 たとえば、たわわ広告の日経掲載を問題視したら「表現を燃やしたい規制派」「フェミ」「オタク嫌い」「少しの性的要素も許せない性嫌悪」「ダブスタ腐女子」「嫉妬」とかジャッジするやつです。いや、こっちもオタクだし、まあフェミなんだろうけど、えっちなのは好きだし読んでるし、普通に表現の自由を大事にしてますが、ただ棲み分けはしようよ……みたいな。

 逆もしかり、問題視しなければ「アンチフェミ」「ミソジニスト」「TPOも分からないエロ絵の露出狂」「性犯罪者予備軍」「公開セクハラ」「すっとぼけ」とかジャッジするやつ。いや、女性差別や性犯罪には反対だしする訳ないし、これのどこがエロくてダメなのか分からないから分からないと言ってるだけなのに…となりますよね。ここは私も反省するところです。

 

 萌え絵炎上案件に興味があるのって、オタク趣味があって、表現の自由を大事にしたくて、性差別は許されないと考える人が大多数だと思うんですよ。

 なのに揉め事が耐えず、憎しみが飛び交うのは、無益だし、戦う相手を間違えてるよなあ…と。

 本来戦う相手は、オタク表現を規制する人(たとえば、ゲームの時間規制を条例化する人とか、子供に性教育なんか要らない、オシベとメシベを教えとけばいいし、エロ本なんか子供に有害だみたいな人)だったり、性差別者や性犯罪者やセクハラ野郎だったり、だと思う。

 本来は、好きなこと語ったり批評したり、広告や会社の姿勢、社会問題に自由に意見したり、気楽にやりたい人が多いと思います。

 藁人形相手の戦争ごっこに時間を費やすのはもったいないです。

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こういう当事者間の解決を目指さない対話は実質的には周囲へのアピール合戦であると言えるが、今までのところは両者とも得点がマイナスであるという印象。お互いにもう少し悪意を隠して上手い皮肉を書くべきでは?

初手から攻撃的な変なコメントが多くて大変だろうし、一言言いたいだろうけど、好き嫌いの話から始まっちゃうのか。うーん。まぁ「標本収集」が目的だからそれで良いのかもな。

 標本も永遠に収集したいのではなくて(別に趣味ではないので)、「表現の自由戦士」の中に含まれている「ああいうの」の実態や行動パターンを特定し公開して、普通の人と区別しやすくするのが目的です。

 取り上げたのがアピール合戦なのは鋭いですが、効果はいまいちですみません。すぐ棘が出るんすよね。

 あとまあ、晒されるのを嫌がってブクマの治安がよくなればいいなと思ってます。態度は悪くてすみません。

 

 ちなみに表鬼くんの(私が勝手に作った)定義を貼っときます。

 「表現の自由が公権力からの自由をいうことすら知らずに【表現の自由】を振りかざす、エロ開陳マーキングと女叩きを常とするイキりミソジニスト集団」です。棘がひどい。

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id: jaguarsan

萌え絵の時だけ反応してんじゃねえと他人には網羅性求めつつ、自分が網羅性を求められたらブログは無料ですよ自分でやれと逃げる。せめて別エントリにすればごまかせるのにね。

 いや、萌え絵のときだけでいいと思います。興味ないことや知らないことには反応できません。

 私も興味のないことは知らないし、調べる気もないので書きません。網羅性とか、あとなんか国連機関の胡散臭さ?とかは、興味のある人が書けばいいことです。

 萌え絵しか興味ないならないで全然いいんですが、それで「フェミはオタクしか叩いてない」というのはジャッジだし実際に誤りだし、「萌え絵の広告が女(フェミ)に批判されるのが許せない」のを「表現の自由を守る」と言い替えるならちょっと傲慢で、かつ危険かと思います。

 広告批判は「表現規制」だ、批判派は「表現の自由」そのものに反対している、と思い込んでしまえるからです。

 

萌え絵との対比で午後ティーとルミネを出されても、午後ティーは男性の視線とは関係無いし、ルミネは吉野家と同じ。雑誌グラビアとか写真集の広告の様な物で燃えた事例が無いと比較にならない。

 こういう視点は嬉しいです。先月、まさにそういうケースがありました。

 LARMEという、甘くて可愛いガーリィな世界観で絵本のように作り込んだ女性向けファッション誌があります。その雑誌の特装版と、女性アイドルを撮影したグラビアがセット販売されたのですが、雑誌公式アカが「男性誌にも届いて嬉しい」とツイートし、多くの読者からLARMEに男性目線を持ち込むなと批判されました。同ツイートへの読者層の反応は、アツギケースやハトクロケースと非常によく似ています。しかし、男性からの意見や、「批判者はどうせLARMEの読者じゃない」「フェミが燃やした」のような反応はほとんどありません。

 経緯のまとまった記事がありました。

ファッション誌「LARME」が頓知気さきなのグラビアに下品ツイートをし大炎上 | りめぶろ

 実際の公式ツイートはこれです:

LARME on Twitter: "とんちきおま、ほんっっっっっっっっっっっ!!な、頓知気さきなちゃんの写真集カットを一部公開🌷頓知気ちゃんのために作られたと言っても過言ではないお洋服!誌面にはなんと接写のカットもありますっっっ...! LARME 052 特装版「頓知気」 https://t.co/kT0H7OLmMN… https://t.co/NIh1Hxc1ji"

LARME on Twitter: "1から、、! 長い間ご愛読いただき、ありがとうございます。… "

LARME on Twitter: "男性誌、女性誌、という考え方や分け方ももはや時代錯誤なのかもしれません‥諸々、思慮が足りず、不快な思いをさせてしまって申し訳ありません。"

 炎上に対しては謝罪対応となってますが、謝罪ツイートでも特に読者層の反応は和らいでいないようです。もともと路線変更のため売れ行きが低迷しており、一度は休刊もしていた季刊誌なので、今後どうなるかは分かりません。

 

 ルミネは、男性の性的視線の濃度よりジェンダー観が問題視されたんですよね。人工知能学会の表紙もです(あれはオタクとか絵の問題じゃないと考えます)。

 他には、萌え絵っぽい絵だけど炎上しなかった例があるといいかな。今年7回目を迎えたらしい三越の艦これコラボなどが該当すると思います。萌え絵っぽい絵のコラボ案件では、実際この炎上しないパターンが最も多いはずです。

 もしウマ娘が女性向け企業/商品とコラボしても、少なくとも性的視線の面では問題ないと思います。馬主感情に配慮して、もともと性的視線の濃度が抑えられたコンテンツだからです。

 「ウマ娘基準」とかあるといいかもしれない。

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id:morimarii

当事者しか発言できないならクローズドで対象者と話せばいいでしょ。障碍者の問題課題を障碍者しか発言できないならクローズドな話題になって社会的課題にならないでしょ。フェミニスト運動学べばその辺自明でしょう

 前記事ではidコール失礼しました。

 「当事者でなければ発言するな」というのは、私自身の主張ではなく、id:ruin20さんによる解釈に過ぎませんが、私の用語の理解が甘く、自身混乱していたのも原因かと思います。

 「広告を批判する者はその企業の客じゃない、普通の女じゃない」とジャッジしてきた男性には「ジャッジするな」とだけ言えば済むものを、「お前らは当事者をジャッジできるほどに当事者なのか」と返せば「当事者でなければ口出しするな」と捉えられかねないのは、今回のことで理解しました。

 フェミニズム運動は全然学んでないんですが、morimariiさんの仰ることについては同じ考えです。誰が何の当事者か、という意味での「当事者性」は、誰が何について発言してよいかを規定しませんよね。誰でも、何についてでも発言する権利があり、自由がありますし、私も普段からそうしてます。

 

id:yuimoke

当選したので言及すると。"アツギの場合は、乱入男性のあまりの圧と騒音に、支持する女性層の声がかき消された面" かき消したのは、圧倒的に「女性はこんな表現望まない!」と決めつけたアツギ批判側と感じていますよ

 決めつけ、すごく腹が立ちますよね。確かに私が前に書いたところ(" "内)は、「乱入男性と対抗女性がいがみ合う圧と騒音」とかのほうがよかったかな。

 このブログの軸に他人に「お前は当事者じゃない」と否定されることへの怒りがあるのですが、そこに明確に気づいたのは、私と萌え絵広告等への立場は違う方ですが、id:hepta-lambdaさんの記事がきっかけでした。男性に「萌え絵広告を批判しない女なんかいない」と言われた怒りを書いておられます。

「月曜日のたわわ」広告記事へのブコメを起点としたlegnum氏とのやり取り - hepta-lambda’s blog

 yuimokeさんも読んでみられると面白いかもです。

 

私は客に対して「お前は当事者じゃないだろ、フェミのなりすましだろ黙ってろ」と言うお前が1番非当事者だろ!お前がだあってろ!と思ってます。

ジャッジすんなよ!お前は当事者なのかよ!」という反撃的なジャッジ より 「ジャッジすんなよ!お前が誰であっても、だ!」という怒り の方が付け入る隙きを与えなくて好き

 自分のことをジャッジできるのは自分だけですもんね。無駄に話をややこしくすることはない。心の中で「お前が黙ってろ!」と思うことはあっても。

id:Raphael-w-b

いわゆる表現の自由戦士諸氏の、当事者性ではなくて攻撃性に対する糾弾だと思いました。 

 攻撃性が大きな問題ではありますね。攻撃性があるから、乱入して「フェミは客じゃないくせに」という二重のジャッジ攻撃に入るわけです。

id:quick_past

ああ、nowa_sさんの指摘でわかった。普段、「お前は本物かどうか」を人権問題で持ち出し、本当に困ってる(こちらが認めても良いやつ)以外は偽だ。と一方的に断罪する差別側のムーブに、ダイレクトヒットしたんだな

 それです。ジャッジ攻撃が無効化されると、かなり話がスムーズになると思います。

---

ひろゆき論法(相手の論法にあえて乗っかっていくことで相手に持論の矛盾を自覚させる)なところは少しあるから馬鹿には分かりにくい物言いかなとは思うけど、少なくとも詭弁ではないなと思った

id:worris

ベン図を描けば一発なものをわざわざこんな長文書くのって、反論したという形作りでしかないよね。

id:dalmacija

この人の論旨展開は恣意的で穴だらけだと思うんだが、どういう種類のツッコミ待ち属性なんだろう(しらんけど

id:akghuaiooajt

詭弁と決めつけるための理由って難しいよね

 苦しかったですよね。「日経に女性読者が多いことをもって、id:nowa_sは日経たわわ広告で大暴れしたバカフェミに日経読者がいると証明したつもりでいる!詭弁だ!」みたいなとこ読んだときはどうしようと思いました。私が「バカフェミ」女だから、むちゃくちゃ言って煙に巻いても気づくまいと侮ったんですかね…。

 女をやってると、何も知らないし頭も悪いと見くびられることはよくあります。若ければ「こんなおネエちゃんに分かるのぉ?」年を取れば取ったで「こんなおばさんに分かるのぉ?」です。(多くの女性が経験されていることと思います)

 

id:mamezou_plus2

たわわに関しては、女性への不躾な視線という問題が内包されている(作品では一線を超えない範囲に抑制されているが)この件を、作品と関係なく問題提議すれば良いのに。性教育とか啓蒙とか、ホモソーシャルの弊害とか 

id:nippondanji

議論したいならバカ呼ばわりは止めるべき。言論の自由的には当事者以外の人でも議論に参戦してもいいし、誰にも止める権利は無いと思う。そもそも当事者じゃないからと排除しようとするのが無理筋じゃね。

 御意にございます。異論ございません。

 あと、バカとか言ってくる奴がしたいのは議論じゃないと思います。

---

id:HanPanna

たわわの件は「女性を性的アイコンとして男性を慰撫するために扱っている」が炎上テーマで日経読者以外も当事者。ハトクロも同様だが、胸や服を性的に見られたくない顧客が、エロ絵応援団の攻撃を受けてる状況

id:terashimaWataru

たわわは「男性向け」「女性は当事者ではない」という理論を軸に女性を排除することで批判を逃れられると思ってんなら、なおのこと新聞に広告なんか二度と打つなよって言いたくなるもんな。

id:taruhachi 

日経新聞は日本においてそれなりに信用度のある、社会世論を作るメディアであって、当事者でない人間など居ないと思うが、、、。その立場を捨てると言うのなら良いんだけどさ。

id:rgfx 

日経は、世間への影響力(≒権威)に応じた価格がついた広告枠で、女性への加害のための考え方を「ほら、私たちは無害に振る舞えますよ」と広告させた(枠の審査を通した)ので厳しい。>読者以外は当事者ではない

 そう思います。新聞広告はもともとかなり公共性が高いですが(喫茶店とか公民館でも読めるしね)、更に日経の立場ってやつがありますもんね。

 

 

id:tobalno1さん、id:lady_jokerさん

 その節はidコール失礼しました。

 その時id:ruin20さんの記事にブクマつけてた中で、こちらとしてはなんとなく好感を持っているお二人には、「nowa_sってこんな訳わからんやつだったの…」と思われたくなかったんですよ。訳わからんのはあっちで、私じゃないと思うので。

 特にtobalnoさんは、最近どこかで伊豆の踊り子を観光ポスターにすることへの言及していたのを見て、作品内での無垢さや子供っぽさの表現としての裸体と、観客や読者の感じ方はかなりズレるよなー(特に時代が移ると)と気づいたことがあり、恩義を感じておりました。

 

地産地消してる分ステージは上なのではと思わなくもない

 地産地消受ける。みなさんもっと地産してほしいです。

 

本論ではないがアツギは2000年前後からポータブルトイレの特許を複数取る等、介護用品事業もやっていて、女性用タイツのみの会社じゃないことは指摘したい。介護用ソックスもhttps://www.atsugi.co.jp/company/business/care.html

 知らなかった。すばらしいです。

 介護系なら、女性用レッグウェアとは分野が違うから、ラブタイツ企画のイメージが響かないかもですね。

 

id:McoMco

申し訳ないけど女性表象の消費とかいう謎概念を根拠にただの絵と自分を関連付ける謎行為はフェミ界隈でしか理解され得ないと思うよ

 どうですかね。オタクといえば宮崎勤宅八郎アスキーアートみたいなイメージだった時代と今とではだいぶ生きやすさが違うと思うオタクは多いでしょうし、日本人(男性)といえば戦時中のアメリカのプロバガンダや『ティファニーで朝食を』のユニオシより、大谷翔平イチロー渡辺謙のイメージもある今のほうがいいと思うんですよ。

 そういう感覚も、分からない人には分からないものなのかも、とは思いますが。

 

id:zhphy

釈明の体で表鬼だの標本だのダニクルだの嫌味をふんだんに混ぜ込んで面子保持に終始する姿に、40代にもなってこれか……という率直な感想。貴女ご自身が「こどおば」「普鬼」あたりを自称するところから始めるとよい

 こどおばは未婚で子供部屋にいる中年女性、という蔑称ですよね。ちなみに私は既婚で夫とは仲がよく猫もおり幸せですが、未婚で実家に住んでたからって何が悪い、とは思います(男性も女性もです)。

 「普鬼」というのが何を指すのか分からないので、教えていただければ。

 

id:kingate

「相手の嗜好なんぞ知ったことか迷惑だ」って前提の話し合いで「迷惑」の領分が「相手の譲れない価値観」だったらどうするんですかね?殺す?ブコメの揶揄=標本収集とかすげー上から目線。宇宙人だから?無礼だね

  「殺す?」の前の段がよく分からないので、補足などいただければと思います。無礼さについては、いきなり「バカフェミ大暴れ」とか言ってくる人に、あなたは丁重に下から目線で接してあげればよいのでは。私はしません。

 

id:hisawooo

nowa_sさん、ハトクロは「もう買いません」で済んでるのに、日経はなんでそれで済んでないのかね、という話ですよ。

  ブログにもミラーリングのコメいただいてましたが、いまいち仰ることがピンと来ません。噛み砕いて教えていただけるとありがたいです。

 

id:gyakutorajiro

女性の「萌え絵(に含まれるエロ要素の濃度)」への嫌悪感はあると思います。性的に消費する男性とともに、主体性がない女性への嫌悪感もある気がします。って話を書きました。https://gyakutorajiro.com/entry/2022/05/03/115955

 とても興味深いことが書かれているのですが、用語が難しくてなかなかすっと理解できません。またいずれ、じっくり読んで、感想を書かせていただきたいと思います。

 

今後の予定

 日経たわわ広告考察の中間報告を明日の夜くらいにはしたい。

オタクで、フェミニストで、表現の自由戦士。/ブログの意図の再確認

 改めて、このブログの目的や範囲についてまとめておく。

 

最終的な目標

 自分が持つ前提知識を共有し、思考過程を記録し、世界を解読・解釈していくことで、この世界から見えないところを減らす。各人が自分にとって正しい選択*ができるよう、情報の対称化を目指す。

 藁人形叩きと戦争ごっこをやめ、普通に対話・意見交換ができる環境を目指す。少なくとも、はてな内だけでも。

 藁人形叩きと戦争ごっこを煽る邪悪な武器商人をこれ以上肥え太らせないようにする。

 

※ここでいう「自分にとって正しい選択」とは、十分な知識や誤りのない情報があればそれを選ぶだろう選択、ということ。それが何かは各人で違って当たり前。

 

前提条件

  • 2022年4月4日、日経新聞朝刊に漫画『月曜日のたわわ』の全面広告が掲載されたことについて、ネットで様々な立場からの意見が噴出し、いわゆる炎上状態になったこと。
  • 炎上の様相が、「オタク陣営vsフェミ陣営」「男vs女」が「表現の自由」「性描写」について争い、憎しみと偏見をぶつけ合う、あのいつもの「戦争」であること。 
  • 数年前から、萌え絵、オタク系の絵に絡んで、何度も同様の事例が起こっていること。
  • オタク趣味があり、リベラル、フェミニストと見なされがちな思想・価値観を持つ(のでもちろん自由と平等を大切にする)女性の自分は、その手の「戦争」にほとほとうんざりしていたこと。

 

きっかけ

  • 田中辰雄氏が同広告について意識調査を行い、SYNODOSに掲載されたこと。
  • 上記SYNODOS記事内の一つのグラフが無断転載等により拡散され、「たわわ広告を問題視しているのは40代以上のオバサンだけ。若い女の子は萌え絵の味方」といった皮相な言説が流布したこと。
  • まじで?と思って記事を読むと、統計結果の分析・解釈にいささか引っかかるところがあったため、増田(はてな匿名ダイアリー)内でいくつか自分なりの分析・解釈を試みたこと。
  • それぞれ男性と女性であるはてなユーザーid:Shin-Fedorさんとid:sametasharkさんが「たわわ」広告への反応について言葉を交わす中で書かれた、お二人の視点からのブログ記事を読んだこと。
  • そこから、属性の違いによって見えていることが絶望的に違い、そのために本来なら近い立ち位置の人々が無駄に争い合っていると気づいたこと。
  • id:Shin-Fedorさんの眩しいほどまっすぐな言葉に感銘を受ける。
  • 「みんな(ちょっとえっちな)オタクでフェミニストで自由戦士」だし、「少数派の何が悪い。多数派だったら偉いのか」だ。一人一派でいこう。

 

今後していくこと

  • 日経たわわ広告などの萌え絵炎上案件を材料に、表象概念や Male Gaze概念、SYNODOS記事のデータなどを用いて考察を進め、まずは炎上の発生と継続のしくみ、あのいつもの戦争ごっこに繋がるしくみを解明したい。
  • あとは適当に興味のあることをぼちぼち。

 

 自由研究みたくなってきた。

 

 

 

アイコンについて。

 2022年5月5日、アイコンをいらすとやさんの宇宙人にしました。

 世界には、善良で優しく、良識的な地球人の皆さんと、友好的な宇宙人👽と、害悪性の強い鬼・悪魔👿がいます。いきなりデンパなことを言い出しましたがご安心を。思考のスタイルとか、内心と表現の直結具合の比喩と考えてください。

 地球人

 地球の人は基本的に善良で優しく穏当で、傷つきやすくて繊細です。自分がこんなことを言ったら相手はどう感じるだろう、と人の心を思いやって発言します。思うことがあってもあまり率直には口に出しません。常識や慣行を自然と身につけています。みな自分と同じように善良と信じやすく、その善良さにつけこまれて鬼・悪魔系の餌食になりやすいです。おそらく人口の8~9割の人がこのタイプです。

宇宙人

 宇宙人は、地球の常識や慣行をあまり知らず、無神経さで地球の人を傷つけやすく、社交が不得手です。ただ、基本的には友好的だと思います。世界征服などに興味はないですし、争いごとも嫌いです。地球のことは好きですがよく知らないので、いろいろ観察し、考察し、率直に口に出します。たぶん、人口の1割弱くらい存在します。

 宇宙人と鬼・悪魔系との違いは、フェアさです。わざと傷つけようとして傷つけている訳ではない(そうすることもなくはない)、嘘や精神的圧力や暴力、数の力で人を支配し、行動や思考をコントロールしようとはしない、争いを煽って楽しんだり、儲けたりしようとはしない、ということです。

鬼・悪魔系の人

 様々な形での害悪性は強いですが、幸い数的にはごく少数です。私が「表現の自由戦士」と区別するために作ったラベル、『表鬼くん(表現の餓鬼)』もここに含まれます。天使や神もどっかにいるのかも。

 

 私はおそらく宇宙人です。鬼・悪魔系の人とはできるだけ関わりたくないですし、地球の方とは、世界を知るためにできるだけ有益なやりとりをしたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

 

 ちなみに、宇宙人の特徴として、他者の負の感情に強いです。感情的な繋がりのある人からの感情はそれなりに効きますが、それのない相手、例えば、最初から敵対的な態度の人や、自分が無関心な人の悪意や負の感情は受け取りにくいと思います。

 相手に怒られたら「勝手に怒ってろ」、泣かれたら「なんか泣いてる…」、嫌いと言われたら「そうですか」、バカと言われたら「どっちがバカだよ」みたいのが基本スタンスです。思うに、ハトクロの黒澤さんもこのタイプなところがあるんではないかと…勝手な観測ですが。

 

 こういう分類は楽しいので(出自や身体的特徴などによる差別にならない範囲であれば)、もし自分はこんな感じに人を見てるという分類法をお持ちの方は、教えてもらえると嬉しいです。

 

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 この比喩と分類法は、漫画『エスパー魔美』の「くたばれ評論家」を題材に表現(言論)と内心の自由の関係を考えているときに思い付いた。

 「くたばれ評論家」の中には悪魔は登場しない。他の回にはいる。

 評論家の剣氏=宇宙人、魔美=子供の純真な地球人です。パパの十朗氏と親友の高畑さんは(精神的に)大人の地球人。

 

 「くたばれ評論家」を題材に取り、表現の自由について考える記事をいつか書く気ではいる。他の回だと、ヌードとポルノと主体性とか、芸術無罪とか、内心の自由、価値観の相違についてとか。それがエンタメとして楽しめる少年漫画の題材になるって、すごいよね。

 『エスパー魔美』は、主人公の少女がほぼ毎回全裸になる少年漫画でありながら不思議なほど女性の愛読者が多い、奇跡的なバランスで成り立つ名作だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

id:ruin20さんとお友達へのお返事。

 まず、お返事ありがとうございました。

 私の過去記事を全部読んでいただくのも何なので、簡単にスタンスを説明しますと、私は、

  • 一人一派でよくない?
  • 「オタク」対「フェミ」の陣営合戦、藁人形戦争にうんざりしている

という立場です。

 

 本文が長くなったので、これまでの経緯を簡単にまとめます:

id:nowa_sの5/4記事での主張「(特に非当事者は)当事者を非当事者とジャッジするな」

ハトクロとアツギと吉野家と。 - trajectory

そのブクマで id:ruin20

日経新聞とたわわの客じゃないバカフェミが乱入して大暴れした件をさっそく除外してる辺り党派性に目がくらみすぎてて本当に酷い。マジでそのダブスタ癖どうにかしたほうがいいよ。

2022/05/05 00:19

と「バカフェミ」は「客じゃない」とジャッジ。ついでにid:nowa_sの内心・動機を決めつけ。

id:nowa_sが上記ブクマを「ジャッジの実例」として紹介。

午後ティー、ルミネと、三回目の標本収集。 - trajectory

id:ruin20が「id:nowa_sの主張は当事者以外物申すな」だと解釈し、「性犯罪」「権利」など無関係なワードを散りばめながらの長文ブログで、id:nowa_sは詭弁を使ったと主張。

id:nowa_sid:ruin20の記事のブクマで、

バカフェミには日経読者もたわわ読者も一人もいないと証明できるか質問。

id:ruin20id:nowa_sのブクマに対応してブログを追記。

id:nowa_sの主張は「他人が当事者かどうか判定するな」になるから申し開きしてみろと指摘。

ブクマで求めた証明については、悪魔の証明だから証明できない、それでも根拠は示さないが「大多数がそうなのは明白」と応答。

id:nowa_s が使用した詭弁について - ruin20のブログ

今ここ、です。「結局、あなたのブクマってジャッジでしたよね」

id:ruin20さんへのお返事。 - trajectory

 

 ちなみにid:ruin20さんの記事につけた私のブコメでは、私の主張は「当事者を当事者でないと判定することの可否/是非」だ、とも言いました。

 つまり「当事者を当事者でないと判定することはできるか」「してもよいか」です。そして私の答えは、「できない」「すべきでない(するな)」です。

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『たわわ』のようなコンテンツは「性犯罪を助長する」とエビデンスを踏まえて攻撃することは不可能で、だからフェミは当事者性をまとおうと必死になる。

 私はたわわが性犯罪を助長すると発言していません。「コンテンツが性犯罪を助長すると攻撃するフェミ」に思うところがあるなら、その方に直接主張されるのがいいと思います。発言していない私ではなく。

 私は別にあなたとたわわの議論をしたくなんかなくて、勝手ながらあなたを「ジャッジする奴」の標本に使わせていただいただけです。

 繰り返しますが、「オタク」対「フェミ」の陣営合戦、藁人形戦争にうんざりしているので。

 

ちなみに証明を求められている部分は「ないことは証明できない」(悪魔の証明)ので当然そんなことはできない。というか、そりゃ少しはたわわ広告を批判した日経読者もいるだろう。

 そうですよね、できる訳がありません。共通理解があって安心しました。

 

日経新聞に女性読者がいることは、日経たわわ問題に首を突っ込んだネトフェミが日経読者だと証明しないのだがそこをごちゃまぜにするのは端的に詭弁だよね、という話

 を読んで、まさか私が日経新聞には女性の読者も多いことを示したことをもって、「それではバカフェミに日経読者がいることの証明にならない(nowa_sはこれで証明したつもりでいる)」と仰るほど見くびられているとは思っていなかったので。

 

日経新聞に女性読者がいることは、日経たわわ問題に首を突っ込んだネトフェミが日経読者だと証明しない

 って当たり前すぎるほど当たり前で、そんな発想が出るのがすごいですね。最初何言ってるのか分からなかった。証明て。

 それで「id:nowa_sは証明したつもりでいる詭弁家」て。そういう人はそもそも、詭弁家ではなく愚者といいます。 

 相手をわざと愚か者に見せて勝ち誇るあなたは、やはり表鬼くんと呼ばせてもらうのが適当だと思います。藁人形タイプですかね。

 

 id:ruin20さんのためではなく、この記事を読まれる他の方のために説明するのですが、

 私nowa_sが日経読者でもたわわ読者でもないと(私以外の人が)証明するのは容易です。本人ふつうに言ってるんで。

 ちなみに、私自身が証明するのは難しいです。

 nowa_s「読んでないって言ってるだろ!」

 id:ruin20「絶対に読んでないという証拠を出せるのか!」

 無理ですよね。私は証明を諦めるしかありません。これが悪魔の証明です。

 

 ある不特定多数の集団の中に、ある属性を持つ人がいないと証明するのは極めて困難、実質的に不可能です。100人いれば100人、1000人いれば1000人、しかも今回の例であれば匿名のネット越しに、1人も余さず確認しなければならないからです。

 対して、ある不特定多数の集団の中に、ある属性の人がいると証明することはかなり容易です。1人でもそうであれば足りるからです。

 

 あのですねid:fat-squrrelさん、id:flontさん、id:toro-chanさん、いきなり声をおかけしてすみませんが、

 「日経新聞とたわわの客じゃないバカフェミ」という命題が真だという悪魔の証明をしなければならないのは、それを主張してきたid:ruin20さん自身です。

 自分が証明しないとならないのに証明できない主張をしたのは、id:ruin20さんです。

 この話はそこが起点なんです。他はすべて、id:ruin20さんがそこから注意をそらすため、ハッタリとこけ威しで作り上げた藁人形劇による目くらましです。私はそれをブコメで指摘したまでです。騙されやすいと大変だと思います。

 

 無神経な言い方でご気分を害してしまい、失礼しました。

id:sisyaさん 一部の人に嫌われてるみたいですね。別に気になりませんが。

id:morimariiさん 私の文章に矛盾点や文意のとりづらい箇所があれば、具体的に指摘していただけると助かります。

id:WinterMute 私をダブスタ野郎だと捉えるのはご自由にどうぞ。「男性は、顧客層が女性に限定されると言っていい企業の客ではない」という主張については、一般論としては妥当性が高いと思います。もちろん例外はあると思います。

 

 

 話を戻します。

 私が日経新聞の読者には当然女性がいると指摘したのは、批判者にも相当数含まれると「推測するのが自然」だからです。「証明」のつもりのはずがありません。そして、

 日本の女性全体に占める日経新聞読者の割合=批判者の中の日経新聞読者の割合

 と推測するのが自然です。偏りがあると考える理由がありません。

 

それでも大多数のバカフェミは日経読者でもたわわ読者でもないことは明白なのだから、 

 明白といいさえすれば明白になる訳ではありませんが………。

 

 参考までに、

計量経済学の田中辰雄氏が実施した、たわわ広告の意識調査を紹介します。

「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS

 記事の図5をご確認下さい。

 統計的に有意な数値ではないとはされていますが、『たわわ』読者のほうが、読者でないよりも広告に否定的な意見が2.6%増える傾向があります。

 

id:nowa_s の論に沿えばバカフェミのほぼ全てはたわわ問題に首を突っ込む権利がなくなる、と言ってるにすぎない。

 私nowa_s自身、既に首を突っ込んでますよね。「権利」なんて言葉も、どこから出てきたんでしょうか?

 「性犯罪」の話も「詭弁家」の話もですが、私に話しかけるのであれば、私が書いていないことを読み取らないでください。それはあなたの頭の中にしかありません。

 頭の中の藁人形と喧嘩ごっこがしたいなら、鏡でも見ながらやっててください。

 

 日本では言論の自由が保証されていますので、もちろん、ハトクロの客でなくても、日経新聞やたわわの読者でなくても、どんな問題についても、自由に発言できます。権利はあります。当たり前です。 

 

id:ruin20さんの記事のブクマ欄からこちらにいらした方へ

 id:ruin20さんの解釈、id:ruin20さんの脳みそを通した私の主張だけではなく、できれば私の記事を直接読んで、私の主張を把握していただけませんか。

 私自身、たわわ読者でも日経新聞の読者でもありませんが、日経たわわ広告の話について自由に発言しています。

 日本には言論の自由があり、誰がどんな話題について発言するのも自由です。

 

 私の記事はこちらで、

ハトクロとアツギと吉野家と。 - trajectory

私の主張は、id:ruin20さんの記事のブクマにも端的に書きましたが(なぜか読み飛ばされていますが)、

(特に非当事者が)「当事者を当事者でないと判定することの可否/是非」

 つまり、「当事者を当事者でないと判定することはできるか」「してもよいか」です。

 そして私の答えは、「できない」「すべきでない(するな)」です。

 

 話を戻します。

私は『月曜日のたわわ』の元からの読者なので当事者だ*6。当事者なので、バカフェミの当事者性を判定する権利を有するんだろうか? 「(特に非当事者が)」としている以上、id:nowa_s は「無い」というかも知れない。

 id:ruin20さんのおっしゃる権利が何を指すのか全く分かりませんが、判定するのは自由でしょうね。しつこいですが言論の自由はあるので。

 そして、勝手につまらない論点を作らないでください。当事者ではない、と言えるのは、それを言う本人についてだけです。

 

 

そもそも当事者・非当事者に限らず「他人が当事者かどうか判定するな」という話になるはずで、「いちばん顧客じゃないのは、当事者じゃないのは、部外者なのは、乱入してきた男性じゃん」と男性を非当事者と決めつけ、外野として除外したのはなんだったんだ?

 そうです。「他人が当事者かどうか判定するな」という話になります。ご理解いただけて嬉しいです。

 少し順序を入れ替えますが、私が書いていたのは、

自分は女を正しく認識できると驕る男性たちを呼び込み、顧客の女性をジャッジさせてしまう

君らがタイツを履く女性や胸の大きな女性の何を知っているというのか?
 タイツは憧れのセクシーオシャレアイテムで、ババアは履かないと思っていたり(毎日履いてる防寒具だよ)、Dカップだと胸が大きくて服に困っていると思っていたり(日本人女性の26.3%、マジョリティだよ)するような男性たちが、いったい女の何を知っているというのか。

 という、つまり、女性をジャッジしてくる男性たちへの怒りですね。「権利がない」とかいう単語は使ってませんが。

 「ジャッジすんなよ!お前は当事者なのかよ!」という反撃的なジャッジもまた不当だというのは、随分無理があると思います。

 

 これも参考までに、

 アツギの案件は時間が経っていることもあり、「ババアは履かない」「憧れのセクシーアイテム」などと言っている奴は、複数いたとしか言いようがないのですが、「Dカップの女性は胸が大きくて服に困っている」と思っている男性は、実例を紹介できます。 

 

https://twitter.com/Pmk6cIPsylQn1IA/status/1518999073524957185

https://twitter.com/Pmk6cIPsylQn1IA/status/1519395305200168960

 

 私の記事で書いた、Dカップは26.3%ということのデータはこちらです。 Pink Rabbit Lingerie Blog|一般社団法人日本ボディファッション協会

 Dカップはマジョリティで、服選びに困ることは2022年の日本ならまずありません。最も服を選びやすいサイズだと思います。困るのは主にF以上です。

  

上述した通り、アツギのタイツを女装時に使用している男性はいる。ハトクロも同様に使用している男性がいるかもしれない(いないと主張するならそれを証明してみせよ)。

 そんな無意味なことは、最初から主張しません。証明のしようがないからです。

 証明しようもないのに、id:ruin20さんはなぜ

日経新聞とたわわの客じゃないバカフェミが乱入して大暴れした

と私の記事のブクマ欄でいきなり「バカフェミをジャッジ」しているのか、もしや

乱入して大暴れしたバカフェミに日経新聞の客かつたわわの客は一人もいない、

と主張しておられるのかと懸念し、なにか確たる理由や判断材料があるのかと思って

もし「全ての批判者は客じゃない、バカフェミだ」としたことの判断材料があるのであれば、教えていただけると助かります。

と先の記事でも書き、id:ruin20さんの記事のブクマ欄で

全ての大暴れバカフェミが日経購読者でもたわわ読者でもないこと=批判者に購読者や読者が1人も含まれないことは証明可能ですか?

と質問したのですが、ここまでのやりとりで、

当然そんなことはできない。というか、そりゃ少しはたわわ広告を批判した日経読者もいるだろう。

それでも大多数のバカフェミは日経読者でもたわわ読者でもないことは明白

(根拠や判断材料を示さなくてもよいくらいに)と考えておられることは理解できました。

 

id:nowa_s はハトクロ/アツギを「顧客層が女性に限定される企業」と決めつけ、「男性は顧客じゃないし、当事者じゃない」と「当事者を当事者でないと判定」している。

 一般論として、「胸の大きな女性のためのブランド」は「顧客層が女性に限定される」ということが可能だと思います。

 アツギについても、id:ruin20さんがご覧になったかは分かりませんが、企画イラストに描かれていたのは全て女性、少なくとも女性に見える人でした。「女裝」時に着用する男性然り、つまり女性に見せたい、女性でありたい人のための商品です。これまた「顧客層が女性に限定される」ということが可能だと思います。

 

まとめます。

 先ほど、突きつめると私id:nowa_sの理屈は「他人が当事者かどうか判定するな」という話になるはずとようやく理解していただきました。

 その前提に立って、id:ruin20さんからお返事記事が来るまでの経緯をもう一度まとめます。

id:nowa_s がしたこと。 

 アツギやハトクロという、顧客層が女性(または女性に見える男性)に限定されると言っていい企業を批判した者を「どうせお前らは客ではない(当事者ではない)」と判定(ジャッジ)した男性たちがいたため、

 自分のブログで、それらジャッジした男性たちについて「男性のほうが非当事者だろうに」と反撃的にジャッジを行った。

[B! 表現の自由] ハトクロとアツギと吉野家と。 - trajectory

 

id:ruin20さんがしたこと。

id:nowa_sの記事のブクマ欄に投稿。

日経新聞とたわわの客じゃないバカフェミが乱入して大暴れした件をさっそく除外してる辺り党派性に目がくらみすぎてて本当に酷い。マジでそのダブスタ癖どうにかしたほうがいいよ。

ruin20 2022/05/05 00:19

 

それを受けてid:nowa_sがしたこと。

 ブログで、これがジャッジの実例だ、と紹介した。

午後ティー、ルミネと、三回目の標本収集。 - trajectory

 

 

最後に

 さて、今回はお返事いただきありがとうございました。

 自信家で想像力が豊かで雄弁なid:ruin20さんから見ると、私の文章は穴だらけの「詭弁」で、反駁すべき箇所が多いと思います。ただ、次にお返事をいただいても、目は通すかもしれませんが反応はしません。

 あなたのやり方は既に把握し、標本として収集させていただきましたし、相手ではなく自分で作った藁人形しか見ていないあなたとは、まともな対話になり得ませんので。

 

 むちゃくちゃな論理で詭弁家のバカフェミid:nowa_sを論破してやった、あいつは俺に理路整然と反論されるのが怖くなって、泣きながらすごすご逃げやがった、と思っていただいて構いません。

 はてブのお友達に武勇伝を語られる際は、どうぞこのやりとりをご自由にお使い下さい。

 あと、ダニング=クルーガー効果について調べてみられると面白いと思います。

 それでは。